けいさん。またね。
本日。けいさん。お看取りさせて頂きました。
まだまだ若い77歳でした。
7月末まで他事業所の通所と訪問を使っていましたが、自宅のクーラーが壊れていて
熱中症&咽頭か食道の癌の疑い。(病院嫌いの為診断できず)。
毎日の通所を使用しても金銭的な負担が少ないとの事で8月1日よりご利用開始になりました。
出逢った時からすでに状況が悪く自力で歩けるもののいつ命が尽きてもおかしくない方でした。
暴言や介護拒否、帰宅欲求も強い方でしたが、ゆるるかのスタッフは
クセのある(もとい個性的な)じじばばはが大好きで。
毎日ご本人とあ~だこ~だいいながらもいい関係性を築きつつありました。
8月下旬より自力での歩行が難しくなり、ご自宅では飲水はできているものの、
ゆるるかに通っている間は、「飲ませて。」と頼まれる様になりました。
9月に入り、自力での排泄ができなくなり、訪問診療を入れ、福祉用具(ベッド・エアマット・車椅子)を導入し、別居のご家族には最期の方向性を確認していました。
ここ1週間は飲水もできず氷をかじっての日々。日に日に状態は悪化していました。
本日、朝の起床介助時に呼吸が止まり、往診医と家族に連絡している間に
息を吹き替えし、ご家族の希望でいつもどうりゆるるかへ通われる事になりました。
血圧がとれず、熱は38.5もありましたが、いつもの様に「熱い!!」といって布団をはぎ
「寒い!!」といって怒る。今日は高熱のため節々の痛みの訴えが強く
「足」「足」とさすってとせがまれ、布団をめくると「寒い!!」と怒る。
布団をかけて足をさするとまた自分で布団をはぎ「足」「足」と直接さすってとせがみながら怒る。これ2分に1回の無限ループ。
「氷」「氷」といって氷をせがみ、いろいろと悪態をつき軽口をたたきあいながらも
少しづつ手足のチアノーゼが強くなってきて顔がつるっとしてきていました。
※誤解のないように補足しますと、ゆるるかでは大声やどなり声、介護拒否などがあると
「悪態つけるうちはまだまだ元気。もっともっと悪態つきな~(長生きしてねの意味)」
と笑いとばすという文化があります。
私の経験に基づいた感覚なのですが、昔は問題行動と言われていた個性的な行動を
される方も召される前には穏やかになったり、人に感謝したり・・・そう仏さまみたいな
柔和な顔つきになっていって…残された最期の時間を家族と穏やかに過ごす事ができる。
私の父も15年の介護の経験の中でも上記の様に進まれる方が多い事と、
個性的な行動を他のスタッフやじじばばにも異様にみせないつまり没個性な地道な
すりこみをする事で他者の行動に寛容になってもらう狙いもあり、笑いとばす事にしてい
ます。
今日はゆるるかに泊めようとご家族に了承をえて準備を整えていましたが、
15時過ぎに永眠されました。
若い頃からだいぶ個性的だった様で、ご家族とも疎遠になっていましたが
永眠された事をお伝えすると、ゆるるかにてご対面され、こんな穏やかな顔みたことない
と話され、最期のエンゼルケアもスタッフと共に行なって頂く事ができました。
私の人生の中ではじめて最期の最期までいつもと変わらぬ自分らしさを貫いた
忘れられないじじとなりました。
けいさんのおかげでまたゆるるかのスタッフはひとつ学ばせて頂きました。
本当に短い間だったけど、出逢えてよかった。毎日が楽しかった。
けいさん本当にありがとう。また逢う日までしばしのお別れです。
けいさん。またね!!
0コメント